この間のはなし。どうでもいいはなし。

◆鍵

秋になって部屋が寒くなるとか夏になって部屋が暑くなるとか、ある。そうなってきたら部屋の空調をどうこうするのが面倒なので、会社で技術書とか読んで時間つぶしてから帰宅している。

興が乗ると終電かそれ近くなるまで本読んで過ごす。

その日も終電帰宅しつつ、最寄り駅の24時間営業西友に寄って食料を買い込み、帰宅した。

したところ、部屋の前で家鍵がないことに気づく。ほぼ確実に会社に落としてきたんだろう。と思いつつ終電過ぎているので電車はない。会社から家は歩いて一時間半。往復三時間。

カツオのたたきとか買ってる。冷やさないと腐る。

大家に連絡取ろうとしたけど、寝てるんだか知らんが応答が無い。じゃあ管理会社に連絡しようかとか思ったんだけど、まぁ良いかとも思った。

◆倍施工

クソしょうもない状況というのが割と好きで、久しぶりに陥ったからウキウキとキレつつ会社まで歩こうまいかと思い立った。買い物袋は玄関前でお留守番させとく。

鍵がないことに会社で気づいてたらなぁとか、秘密の場所に家鍵隠しておけば開けられたなぁとか、そういう思ってもしょうがないタラレバを想いつつ阿佐ヶ谷からトボトボと歩いていた。

もし気持ちが疲れたらタクシーに乗ろう。徒歩(かち)で往けたらそれはご褒美なのでコンビニで肉まんを買って食べながら帰ろう。

新宿に向けて歩いていた道すがら、自転車とか車とかバイクが目に付く。あー--使ってないじゃん今。お金を払うので貸してくれないかなとか思う。あと鍵ついてない自転車とかあったりするんじゃねぇのかとかちょっと見つつ歩く。あったとして乗っていくわけではないが。

自転車…自転車を貸してくれるサービスはないのか。シェアの世の中だろ。と思った瞬間に食い気味で「いや、あるわ」と思い返して、歩きスマホしつつググる。

東京のレンタサイクルが複数引っかかってきて、置いてる場所とか見つつ「ダイチャリ」ってのを選定した。

ダイチャリ

貸してる範囲が広い。Yahooアカウントで登録できる。お安いし、クレカで支払える。

ダイチャリはHELLO CYCLINGという企業となんかアレしているらしい。

HELLO CYCLING

サイトの装飾がクソほど過剰だな。しゃらくせぇ。死ねバカ。どこの会社に発注してこんな時代錯誤な機能性無視したサイトを作らせてんだボケ。この自己満足エセデザイナーはレンタル自転車で轢き殺せ。誰がこのサイトを使うんだよ。今自転車を借りたい人間が開くに決まってんだろうがカス。「レンタルサイクル」の検索流入とサイトの機能がマッチしてないわ。見た目ばっか執着してストーリーがないんだよお前の独りよがりな上っ面デザインには。いやもはやデザインとは言えない。ユーザーが不在のデザインは単なる趣味だ。仕事になってない。辞めちまえ。書いてあるポエムも全然伝わってこねぇわ。しゃらくさいという気持ちしか発生しない。やってることが寒い。MIYASHITA PARKと同じ腐敗したデザインの匂いしてる。サイトが寒いから一消費者としてこの企業に共感することはできない。

ということは当時思ってなかったんだけど、とにかくダイチャリで自転車を借りることにした。

近場では高円寺の駅前で借りられたんで、登録完了してワクワクしながらそこに寄る。と、それっぽい自転車ありました。

◆罠

スマホでレンタルの予約をしてから借りるシステム。自転車についてる番号を見てから「予約」ってして予約コードを発行して、自転車についている端末に予約コードを入れて、さぁ行くぞと思ったら自転車が駐輪スタンドから抜けない。

グイグイしてもガチャガチャしても抜けない。自転車についてるロックは外れたんだけど、前輪がスタンドから抜けない。後ろに交番があって怖いけどグイグイしてみたりつんつんしてみたりする。抜けない。

3分くらい試したのち、周りを見渡すと、そもそもここは有料のチャリスタンド域であるらしかった。レンタサイクル以外の自転車も停まってる。「これ前に使った人間がレンタサイクルを返却する場所間違えてんじゃね?」と思って、その駐輪されているスタンドの番号を駐輪場の精算機に入力したら「800円」とか表示された。

なるほど…(殺意)

もうチャリ自体の鍵開けた段階でレンタル料取られてるんですけど、使えないんですか。どういう商売ですか。

怒りが頂点に達したので、周りに人がいないことを確認してから自転車を睨みつけつつ「クゥーン🐶」って喉を鳴らした。

◆借りる

その場にレンタサイクルは三台あったんだけど、予約のサイトに表示されているのが二台。その二台ともが有料駐輪スタンドに噛みつかれていた。借りられないじゃん。

借りられないじゃんって思いながら、予約サイトに表示されない一台を見やる。そいつはちゃんとレンタサイクル用のスタンドに返されていた。何故こいつは予約できないのか。腹立たしい。

怒り狂いつつその借りられぬ自転車に付属している端末のボタンをポチーしたら、どうやらこいつ、まだレンタル中らしい。かつ、ちゃんとカギをかけられていなかった。

状況を鑑みて、返却に失敗していると推定して差し支えない。

三秒考え、よし、と思って、そのチャリに乗って会社に向かうことにしたのだった。一晩借りるなら定額であるから、余計なお金がかかることもない。そして、返却した直後にすぐ借りられるようになるという保証がなさそうに思えた。倫理的にアウトだけど、まぁ良いんだ。そういう日もある。

乗ってみた感じ電動アシストっぽかったんだけど、充電がすぐに無くなって普通の自転車になってた。

会社までの道のりは自転車でも結構な距離を感じた。歩いてたらだいぶキツかったんじゃあるまいか。広い道路を走行してたんだけど、妙にたくさんのパトカーとすれ違った。東京の夜って毎晩そういうものなんだろうか。お疲れ様です。

◆着

夜道を自転車コギコギして、だいたい40分くらいで会社周辺に至った。そして「駐輪が面倒」ってことに気付く。

付属のカギでロックしてしまうと、仕組み上この自転車をレンタルしている人間にしかそのロックを開けることができなくなるんですね。だもんで10秒くらい考えたのち、会社が入ってるビルの周りにある駐輪スタンドのそばに「鍵かけてある雰囲気」を纏わせながら置いていった。

職場に闖入して自席の周りを確認すると鍵が落ちてた。よかった。勝利のミネラルウォーターを飲んだ。

トータルで損してるのにとても幸せな気持ちしつつ、自転車を停めた場所に戻ると自転車も盗まれてないし、もう幸せの絶頂です。

自転車にまたがってペダルぶん回してそばのコンビニに飛び込んで肉まん食べたろ!と思ったんだけど、夜のコンビニって肉まんとか用意してないんすね。知らなかった。しょうがないから飲むヨーグルトを買って飲んでリラクゼーションタイムしていた。

◆帰

その自転車乗って自宅にほど近い駐輪スポットに返却すればよかったんだけど、なんとなく高円寺の元あった場所に戻しておこうと思った。なんとなく。

駐輪スポットに着いて操作をしたところ、不具合も何もなく返却できた。なんでレンタル中のまま置いておかれてたんだろ。まぁいいんですけど。

各スポットは返却可能台数に上限があるんで、自分の最寄が満車であるかどうかを自転車借りる前に確認しておくのがよいと思う。返却を予約できないのは割とつらい。

高円寺から歩いて帰って、家の鍵開けて嬉しくてお風呂入って歯磨きしてお布団被って完全に寝た。

◆結

それだけ。そういう人生を送ってた。

初めてのレンタサイクルを効果的に使いつつ謎の利用法だったので楽しかった。終電すぎてからでもタクシー乗らずに移動できちゃうという認識を持てて良かった。夜は肉まんが無いということも知れて良かった。全部が良かった。