「コードを書きたい」と言う開発者よ

※愚痴

若いうちはまぁそう宣うのも致し方なかろう。とはいえ、コード書きたいなら自分でなんぼでも書けばええねん。技術力が欲しいんなら仕事の合間に勉強しやがれ。それが普通だ。

それをしないのに「技術力が得られる仕事をしたい」とか言ってジョブホップするのは、ちゃんちゃらおかしい。場所を変えれば技術力が得られると思ってるのは言ってることがだいぶおかしい。それは、お前のお守りをしてくれる現場を探しているってだけじゃないか。

◆保守作業

オメーは何にもわかっちゃいねぇ。捨て駒になる道をおのずから選んでしまっていることに気づいてくれ。いい年してんのに何も技術力が身について無いのは、仕事/技術に対する理解と姿勢を根本的に違えているからだよ。

実際の所、この案件はだいぶ恵まれてますよ。俺とか俺の上司がよ、パートナーであってもなんとかスキルアップしてくれねぇかなと考えながら仕事を振っているんです。それだのに「保守案件嫌だ」っていって抜けようとするのは、呆れる。なにも見えていないのだな…

書いたコードと付き合わないと、どういうコードがヤバいのか、どういう設計がヤバいのかって知りようが無いじゃん。積み木で遊んでそのままほったらかしただけでは建築の能力は得られんわ。まず何より保守をして、保守の辛さをどうやったら解決できるのかを探り、開発に活かさねばならんのだよ。そこで技術力が培われるし、正しいコードというものを知るのだ。

「保守案件嫌だ」が、何か別の、本当の理由を隠すための言い訳であって欲しい。じゃないともう割と救いようがない。自分のスキルをもう一度見直していただきたい。なんで初歩すらできてない人に開発案件の重いコードを書かせられようか？

料理でも「食えればいい」とかじゃなくて、そんなんだったら客に出す寿司は握らせられんわ。料理のスキルがないんだからまず接客の仕方、店の掃除の仕方、包丁の使い方から勉強してくれよな。それが普通でしょうが。

基礎をやれ。俺のコードレビューを1回2回、あるいは3回で通ったことがありましたか。通らねぇよアレは。読めるコード、保守出来るコードに、3回で持っていけた事が未だかつてありましたか。できてないでしょう。それを…（絶句）

優しく段階を踏ませてあげていたのになぁ。若手だったらまだいいよ。好きなだけほざけばいい。でも俺より結構年上じゃないですかテメーは。まだ身の程を知ってないってのは切ない気持ちになっちゃうわ。

◆コードを書くためには

コードを書きたいんなら、コードを書かせてもらえるだけのスキルを得ればいい。安心してコードを書かせられる人が居れば俺だっていくらでも書かせるわ。俺はお前のことを顎で使って仕事したいんだよ。

だから、俺に顎で使ってもらえるように自習をしろ。自習しないで技術力が得られるのは大天才です。かたやお前はハムスターかヒヨコか何かだろうが。鍛錬しやがれ。お前が大天才だったらすでにコードを書かされてるか、あるいはそこから卒業してる。

お前の作業の精度がでてねぇからお前の工数は無駄に膨らんでいる。だからお前に新しいことを任せられないんだよ。やれることは本当は結構あるんだ。任せられないというだけで。無理やり任せてもいいんだけど、俺が1から10までレシピを書かないとクソを持ってくることが確定しているわけだから、俺の工数が必要になるんだよ。手戻りは嫌だろ。「無価値なものを作りましたね」と俺に言われて努力の結晶を廃棄されるのは嫌だろ。お前が触る前のコミットから新しいブランチ生やされるのは嫌だろ。

そもそもにして、技術力を高めれば高めるほど、コードを書けば書くほど、「コードは書かない方が良い」っていう極致へと至ってくるんだよ普通は。

俺が20代で得られてるスキルを、お前が30なっても得られていないのは何故か考えたか。参加してきた案件のせいなの？そんな筈はねぇわ。お前のやってきた案件と俺のやってきた案件を取り換えたんだとしても、俺はお前以上に技術力を積んだだろう。断言できる。

◆業務理解

業務理解なくしてソフトウェア設計できるはずがない。システムの保守をせずして良いコードを書けるはずがない。

だから何より客のやりてぇことを理解することが第一なんです。そこからシステムの設計が始まるんです。「コードを書けます」だけだったらそれ即ち交通整理のオッサンと変わらん。仕事の貴賤について言ってるわけではないけど、取り換えの効く人材になりたいのか？

定例に連れて行ってやってるだろが？それはお前のキャリアパスを思ってだよ。お前の下に人を付けて、成長してもらおうと俺は思ってたの。成果はそんなあがらんだろうと思えども、今後の仕事に役立つだろうからと。

それをお前。作業者として入ってきて、スキルアップほぼなく作業者として抜けていくのか。

◆コード以外の事

今やってることにまず精通してくれ。SQLの書き方もわけわからんし、gitのコマンドも知らんし、触らせてあげたAzureリソースの仕組みについても理解しきってないだろ。

「こなせればいい」じゃなくて、何コレって思って興味を持って調べ倒そうよ。「業務をこなせる」から「道具を使える」にステップアップしようよ。使い方を知ってるだけじゃ使い物にはならん。一通りの理解が出来なければ技術力じゃないんです。

◆俺の反省ポイント

1on1するべきだったかしらん。リモートだしね。不安にさせてしまったかもな。

話さないと相手が何を考えているのかってのは分からないですよね。ただ、待遇は悪くなかったはずだが。あと、お前から「保守作業ばっかで不安なんだが」とか言ってくれて良かったぞ。そうしてくれれば説明はするだろうし、開発の作業を割り振っただろう。なぜそうしなかった？

言いづらい現場があるってのはわかる。でも、そうなってなかったはずだが。文句でも希望でも何でも言える環境を作るためにもろもろを誘導してきたのだ俺は。

「ひきとめないの？」って思われたかもしれんけど、別にな。説明するのが誠実ではあるが、正直な話、伸びしろはあんまり見込めない。こっちから追い出すことはしねぇけど、去ると言うのなら止めないです。

日本語もおかしい。文章が特におかしくて、毎回のやり取りで「？」と思うし読み解くための時間が発生してしまう。簡単な資料を書いてもらったとしても、「なぜこれで伝わると思ったんだ？」という成果物を上げてくる。手を抜いているというわけでもなくて、無駄に労力をかけて伝わり辛いものを作ってくる。根本的に謎な資料なので、どう直せばっていう指摘も難しい。そういう症状なのだろうし言ってもしゃあないから淡々と指摘して修正してもらってるけど、特に自分への違和感とか持ってなさそうに伺える。元気そう。わからん。まぁ元気ならいいけど。

◆つまらん仕事

つまらん仕事には2パターンある「真につまらない仕事」と「お前がつまらない故につまらない仕事」だ。

仕事は自分次第で面白くなる。翻って、与えられた仕事を何も考えずに処理するだけのつまらない人間からしてみれば全ての仕事がつまらないに決まってる。「食うために仕事をさせられてる」ってのは、思い違いだ。真実は、その仕事を自分ですればいいってだけ。自分事として仕事を捉えられないから、自分の仕事がどういう効果を人に与えうるのかって想像する能力が無いから仕事がつまらないんです。

真につまらない仕事であれば、そこから逃れるのは正しい。でもその前に自分の仕事の仕方を見直すべきだ誰しもが。わけわからん仕事をさせられそうになったら別の案をねじこめ。従い続ける仕事なんてやっていられるか。歯向かえよ。生まれた事を恨むのなら、ちゃんと生きてからにしろ。

保守案件がつまらないんじゃない。お前がつまらないだけ。実際俺はコード書くんであっても保守であっても折衝で合ってもドキュメンテーションであっても楽しいねって思いながら働いておるわ。それは俺が自分の意思で仕事をしているからじゃねぇのか。

やる気は無くていいけど、少なくとも意志を持ってこい。やる気が無かったんだとしたら、サボれるように仕事の筋道を立てればいいってだけなんだよ。課された作業があったら、まずその一段上に上って全体像を眺めろ。その作業に得心が行かねぇんなら俺に聞きまくれ。

◆それでもコードを書きたい

おうちで書きやがれー😉

コーディングに自分の時間を使えないんであれば、お前はコードを書きたいんじゃないんだ。逃げてるだけなんだ。

そして、仕事に於いては何よりまず仕事のできる人間を目指せ。切り分けろ。その上で、お前の思っているような方法では技術力なぞ得られないってことを認識しろ。何も考えずに新規開発案件をこなしていればいいって、そんなわけはない。保守出来る美しい設計を建築するのが技術力だ。

あまったれても良いが、何年たってもそれなりの人材にしかならんぞ。それなりの給料にしかならんぞ。

◆結

取り換えが効くから、つまりお前を取り換えればいい話ではある。でもそうしたくなかったよね。あなたはどこに向かってるんだい。あなたは五年後にどうなってるんだい。

案件にしがみつくことをしないってのは評価できる。でも、まだ学べることは沢山あった筈だぞ。これからいくらでも成長できたぞ。そのためのお膳立てを俺がコツコツ進めていたんだから。そこだけが口惜しい。

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