◆はじまり
定期健診だよと思って歯医者に行ったら歯科衛生士のお姉さまではなくて医師が出てきた。前に撮ったレントゲンに影があるとか言い始める。
お医者先生「この歯の根っこの先端が丸く影みたいになってますよね。虫歯ではないんですけど、たぶんおまんこになってます。」
俺「あっ」
俺「え?おまんこになってるんですか?」
医「はい。歯の根っこの先端がおまんこになっちゃってます。」
俺「うぅん…どういう…」
みたいな会話をした。詳しく聞くと、なんらかの理由で歯に衝撃がかかって神経が断裂し、根の先のほうに膿っぽいやつが溜まってしまっているんだそうな。放っておくと炎症になったり、体調がすぐれない時にズキズキしてくるものなんだらしい。
俺は割とずっと体調がいい人生なので一生ズキズキしない気もする。でもワクチンの3発目が急に副反応すごくてぶっ倒れてはいた。
とりあえず歯を何かにぶつけた記憶はない。治療しますか?って聞かれたんだけど、断ってもいいものなんだろうか。どうせ後でやるんなら今やるしかないだろう。せっかく保険料も払ってるわけですし治療しない手はない。私何か間違ったこと言ってるでしょうか。
◆根幹治療
どういう治療するのか聞いたら
- 歯に穴開けて
- 中身をぶっこ抜いて
- ファイバー棒とお薬を詰めて
- 歯を全体的に削って細くして
- 被せものをする
みたいなこと言ってた。こわ。こわいけどやることにした。インターネットで調べたら「根幹治療」みたいな名前のアレらしかった。
対象の歯のとこをフロスしたときに少し臭めだったんで膿は漏れていたのかもしれない。
▼初回
ドリルで穴を開けられた。神経が生きてる歯に穴をあけると血がトプトプ出てくるらしいんだが、出てこなかったんだそうな。お亡くなりになってた。自分の歯なのに気づかないもんなんだな。
ほいで、歯の中に何か細いのを突っ込まれて、くるくるくるくる…ズゴッ!って何度かされた。何か大切そうなものを歯の深くから抜き取られた。抜き取ったわけだし埋めてくれるんかなと思いきや、薬を入れて蓋をされて歯医者から追い出された。かなしみ。
フロスしたときにお薬感があったんだけど、俺の歯茎ってどっかに穴が開いてんのかな。
根幹治療についてググってたら「ラバーダムっていう覆いで無菌状態を作って治療したほうがええで!」「使わないと細菌感染して再治療が必要になるで!」みたいなページをよく見た。俺には使われなかった。でも俺もそんな使わなくていいと思う。どうせ最終的にお薬を詰めるならそれで菌は死んでしまうんじゃないか?
「ラバーダムを使わない場合の再治療率は50%くらい」みたいな資料も提示されてたけど、ラバーダム使うほど意識が高いんなら元々の治療の精度も高いに決まってんだろ。みたいな。俺は薬で殺菌できるような気がしてならない。しらない。
▼にかいめ
12日後。できたての時よりも蓋が凹んでた気がして不安だったけど大丈夫そうだった。蓋を開けてファイバー棒を刺したり詰めたりして仮の歯をかぶせてもらった。
ファイバー棒が刺さった様子の写真とか見せてもらって少し面白かった。歯は削られてまぁまぁ細くされた。細くして偽の歯を被せる形にしないと、強い圧力とかかかった時にファイバーを中心に縦にヒビいったりするんだそうな。こわい。仮の歯ならそこから外れるから大丈夫。あんしん。
ずっと使う用の偽っ歯を歯科技工士さんに作ってもらわねばならないんだけど、選べた。保険適用の安いやつから自由診療の高いやつまで。「歯だし」と思って自由診療の高いやつにしてみようと思った。
保険適用のやつとか、大量に生産されてんだろうから運ゲーになりかねんような気がする。友達が腕のいい稼ぎの少ない義肢装具士やっててそういう話をよく聞く。
結果的に、表面がジルコニアで内側が金属の88,000円のやつを選択した。内側が金属だと透明感がなかったり歯茎が黒ずんだりするらしいけど、そんなこだわりないし。と思ってたら、薄く作らねばならんとかお医者先生が言い始めて全部ジルコニアのもう一段いいやつにされた。でもお値段据え置きでやってくれた。お得な気がしたけど歯科技工士さんのお給料は大丈夫だったんだろうか。どこに差額が吸収されていったわけ?
▼さんかいめ
10日後、ジルコニ歯ができたので取りに行った。仮歯を抜かれてそこにズゴスって嵌められた。ジルコニアは舌ざわりツルツルで嬉しい。クレジットカードで88,000円泣きながら払った。
◆結
ググったら以下のページを発見して面白げだった。
実際にこれをされたのかはわからない。何かを焼き切ってるような気配はあったが。
歯の再生医療とかはまだ実現しないのかね。俺が歯を失うくらいの年齢になるまでには完成していてほしいわ。頼むぜ。
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