うちの会社は大体11時出勤でとても幸せだ。

幸せだなぁと思っていたんだけど、会議とかあったりなんだりで、あんまり集中できない。17時あたりから自分のタスクこなすとかザラ。それはまぁ別にいいんだけど、俺は人が周りにいないときに「働かな…(焦り)」っつって集中できるタチなんです。だから深夜残業とか休日出勤でめっちゃパフォーマンス出ます。働くのも特に苦でもない。楽しい。

先々週、上長と1on1して、「そもそも五連勤っておかしいと思う」とか「別に深夜手当も休出手当もいらん」とか「水曜休みの土曜出勤にならないかなぁ」みたいな話をしたら「いいですね」っつって次の週から、つまり先週から水曜休みになった。土曜に出勤した。

別にうちは外資とかじゃなくて、自社サービスはあれど普通のシステム会社だ。事務系は経費のペーパーレス化とかじわじわと業務改善してくれてありがたいのだが、トロい場面が多々多々多々多々あって、なんか周りからアジリティを期待されなくなりつつある。柔軟性、目的意識が欠けていて「大丈夫かなぁ」とか勝手に心配している。だけど、今回は上長がよしなにやってくれたみたいだ。あざまーす。

別に水曜じゃなくても、事前に「この日です」ってのを申請しておけば振り替え可能。そういう仕組みが実験的に導入されるようになった。

多分お前らがオフィスを見ても、そういうことをしている会社には見えないと思う。机がだーっと並んでいてオッサンども各々が作業している、普通の開発会社だ。バランスボールもシャレた名前の会議室もない。実直。

◆辞めた人

こないだ、入って三か月?くらいで辞めた人がいた。詳しくはアレだが、なんやかんや作業量が多くなっていたそうだ。

もったいない。非常に。ごく正直にサクッとアラート上げればプリッと拾ってくれてスマートな対応をしてくれるのがうちの良いところだ。そこを、上に委ねてしまった。「わかってもらえない」という状態に陥ってしまった。

そういう態度も、その辺にゴロゴロ転がってる会社ならわかる。言ってもしょうがねぇアホばっかだから。思っても黙ってたほうがいいし、言って、その言ったことが「悪意ある発言」と曲解されることが多々あった。

うちは文化的にそうなってない。柔軟じゃない人もそりゃいるが、大抵話を聞いてくれるし論破すれば素直に論破されてくれる。俺もそうあれる。俺みたいな若手でも会議で発言しやすい。

自分の感情とかを正直に話して「これこれこうで無理ですよ」と言ってさえくれれば「なるほど。感情がね。」ってなって丸く収まるんだ。打ち明けるのも、あるいは自己を観察するのも人によっては難しいんだろうが。

自分の感情について俯瞰して話せる人はそうそういない。それをやろうとして「どう思ったか」くらいのことしか言えなかったりする。もったいない。

◆かしこさ

企業文化っていう言い方をしたが、つまり一人一人が一定の賢さを持ってるんだと思った。「やってもしょうがないこと」をやらない。

昼休憩は別に何時にとってもいいし、「お昼いただきます」とかいう宣言もしなくていい。別に時間も管理されない。でも大体みんな一時間くらい休憩している。

「他人の有給取得を阻害するとどうなるか」というのを互いに重々承知している。休み放題だが、かといって誰も身勝手な振る舞いはしない。関係や状態を計算できる人間が多い。部署、チーム間でのバトルみたいなものはあるが、それもさっぱりしたものだ。お互いの妥協点を探り、その中で仕掛けるところは仕掛ける。みたいな。普通のやつ。

◆働き方

業種は限られるが、スーツ出勤は今日日流行らないでしょう。9時出勤も、例えばお客さんの都合があるんならしょうがないが、別に裏で開発してる人らにとっては関係のない話だ。だから別に11時出勤でも問題ない。

今回は水曜出勤を土曜出勤に振り替えたが、それもチーム全体のパフォーマンスを高めようとしただけだ。「なんとなく」の発言が効力を持ちづらいから誰も文句を言わない。

ちょっと話が飛ぶけど、昨今の「働き方改革」に思うことは、個人に寄り添っていないということだ。俺は幾らでも働けるんだが社会がそれを許さない。俺を働かせすぎると会社が労基に怒られる。

これは、損失ではないか?個々人に「最高のパフォーマンスがでる働き方」があるはずなのに、今は働く時間を抑制することしか考えていないように思える。過労死とかあったからしょうがないとは思うが、「猫を追うより魚をのけよ」というコトバもあるだろう。根本原因を抑えないと歪んだ組織は歪み続けるぜ?

残業が嫌なんじゃなくて、アホらしい結果のためにアホらしい指示のもとアホらしい仕事をするのが嫌なんだ。実際のところ給料もある程度でよくて、誰かが喜んでくれる何かを作りたいんだ。

◆非効率を除け

社員の勤務時間を減らしたいのか?社員の離職を減らしたいのか?利益率を高めたいのか?そうか。

しかるべき会社にしかるべき予算と期間でシステム導入を頼め。窓口にはクレバーで口がうまいやつを配置しろ。っていうかそもそも業務改善が必須になってくるから(以下略

◆今後

例えば「給料下がっていいから週四日だけ働きたい」って人もいると思うんだよね。話をよく聞く。多分だけど、うちではまだ認められていないように思う。リモートワークは言えば幾らでもできるけどな。

精神的に不安定なひとも、雇えない理由ってパフォーマンスが一定じゃないからでしょ?それって「一定じゃない」と互いに認識できれば工夫でどうにでもなるんじゃねぇの?そのパフォーマンスに応じて給料は上下するだろうが、付き合い方だろ。

未治療のパーソナリティ障害とかだと周りのパフォーマンスが死ぬから無理だが、社会復帰しようとしている鬱とか気分障害とかは「週何パーセント働け」っつって条件詰めて雇っちゃえばいいんじゃないかなぁ。知らんけど。

面接で「うつ病です」と言っていいものだろうか。当人は迷うだろう。そういうのも、みんながもっと賢く立ち回れたら正直に言ってしまっていい類のものだと思う。「人を五人殺して食いました」とかカミングアウトされたらお帰り願うが。

ただ、自分のパターン、リズムを把握できているかどうかは重要になるだろう。じゃないと、誰にも正解がわからないまま離職することになる。知らないからあれだけど、鬱の人って週に五日無理なく働くことができるのか?無理なら無理じゃない方法をみんなで考えたいよ。

社会がそうなればいいねって。それが働き方改革なんじゃないの?

そんな感じのこと思った。