【岡目八目】おかめ-はちもく

事の当事者よりも、第三者のほうが情勢や利害得失などを正しく判断できること。囲碁から出た語。碁をわきから見ていると、実際に打っている人よりも、八目も先まで手を見越すという意から。▽「岡目」は他人がしていることをわきで見ていること。「目」は碁盤の目の意。「岡」は「傍」とも書く。

goo辞書 – 岡目八目

正解がわからなくて困っている人がパニックに陥っているのをよく見る。やっかましいパニックならまだいいんだけど、静かにテンパって(※そういうのをダマテンという)謎過ぎる行動をとっている人もいるよね。

あるいは正解が分かっていない集団がいて、議論をしているんだけど、ワケの分からん方向に突き進んで一向に解決しなかったり。

そういうのに対処するときの心構え。

対個人と対集団でやり口は異なるんだけど、混ぜて書いている。

◆読む上での注意

正論と正解は違う。「1 + 1 の答えは?」に対する「2」が正解である。紹介するのはあくまで「正解が分かってしまったとき」の作法であり、「正論を考え付いたとき」とは異なる。正論を正解だと勘違いすると、えれーことになると思うよ。

あと、モテる方法とは真逆を逝く道であるから、俺みたいになりたくない人はゆめゆめ参考にするな。

じゃあイクゾー

◆正解を突きつけてはいけない

パニックにおける基本中の基本だ。

つまり、「なにが正しいか」の議論に巻き込まれてはいけない。いま手に持っているのは正解だ。気づいた瞬間にその正解をぶつけるのは、パニックに巻き込まれる行為に他ならない。

正解だったとしても、頭を冷やさないとそれをそうと理解できないことがあるのだ。

ただし、パニックであっても正解を突きつけてもいい人柄があり得る。あるいは突きつけて「お前何言ってんの?馬鹿なの?殺されたいの?」とか煽り倒してボコボコにしてもいい人間関係があり得る。

◆ひととおり話を聞く

相手の言う事に口を挟んではいけない。言いたいことを止められると、相手はブーストがかかった状態で停車することになる。こちらの発言にカウンターすることしか考えられなくなる。

「ひととおり」と言ったが、むしろ逆に引き出した方がいい。たとい正解が分かってしまったとしても、「まだ聞くよ?」ぐらいの気持ちでいた方が相手が冷えやすい。相手は話したがっているんだから、自分のターンが来るのを先送れ。あと、ブーストがかかった状態じゃないと重要事項を話さない人もいたりする。前提が覆されて正解が正解じゃ無くなったり。

「うんうん」と相槌を打つこと。そして表情は概ね真顔(真剣そうな顔)でいい。同情、つまり悲しんだり怒ったりする必要はない。盛り上がっちゃうから。

高等テクとして、正解が分かった瞬間からスマホを触るなりしてもいい。相手は「えっ嘘でしょコイツ。あれっ。これってしょうもない話なのか?」と感じるだろう。相手を選ばなければならんが、大抵気持ちがトーンダウンする。

正解が見えていない時点で、その人は冷静ではない、あるいは時によって頭の巡りが芳しくないわけであるから、言い合いをしてもしょうがない。

◆正解は言わない

パニック集団は「誰も正解にたどり着けていない😔」「俺が一番先に正解にたどり着きたい😤」「うぉわーーーー🤗」と思っている。それを裏切ってはいけない。

正解というものは、気づいてもらうものである。相手の上に立つようなこと(マウント)はしてはならない。「気づけよ?」という態度を漏らしてはいけない。主役になってはいけないし、「お利口さん」になってはいけない。「コイツ…できる…!」と思わせてはいけない。

コナン君の「あれれ^~?」張りに、「よい質問」を提示すればいい。「ここを決めれば自ずとすべて決まるポイント」について、質問をする。さりげなく。本当にさりげなく。質問の意図がバレないように、無邪気な感じにしていよう。

正解に「自力で」気づかせると、マジで相手の賢さステータスが上昇する。脳に何か科学的なアレが起こっているんだろう。

時間が無いのにグチグチやってるときは、年上も年下も全員黙らすくらいで独裁しなければいけない。お前の正解が正解であれば、誰ひとりとしてお前を言い負かすことはできない。ただ、やらないほうがいい。相手が卑屈になるからだ。正しければ正しいほど相手が自分にもたれ掛かってしまう。無気力になる。考えなくなる。どうでもいいことで判断を仰いでくるようになる。次に何かあったときに余計に働かなければならなくなる。

正解を言わなければいけないときは、ちょっと怒りながら言おう。脳の髄まで冷静であっても、成層圏から達観していても、ちょっとキレながら言おう。ヒール(悪役)になるのだ。つまり、「口答えしたら理論でボコられる」と相手に思わせ、「しょうがないから従う」と収めた方が善い。相手が持つ「納得する/しない」の考えを取り払うのだ。やるしかねぇのだから。

諭すような態度でいると無駄に時間だけかかってしまうし、誰も助からない。相手が年上だとそもそも呑んでくれなかったりする。ひとりヒールがいればソイツのせいにすればいいわけだから、集団に一体感が生まれる。互いに支え合ってくれる。

なにか取り組みが失敗したらヒールのせいになるのは当然だが、幸いにも正解でケツをぶっ叩いただけであるから失敗のしようはないし、あるいは最低限の失敗で済む選択だったと言い張ることが出来る。

◆休憩をぶち込む

  • 論点が狂ってんなコイツらと思ったら
  • 「ハイ」と言って手を挙げ
  • 周りが黙ったら(発言権を得たら)
  • 「2時間ずっと話しっぱなしですよ。一旦休憩にしませんか。」と億面なく言う。

無いと思うけど、周りが黙らなかったら「おーーい」とか「うぃーす さーせーーん」とか。

休憩終わりの時間を定めれば再開時にコントロールを得られる。休憩前までの議論について、要点整理を自分の思うがままにできる。そしてお前の手には正解が握られている。そうなりゃ勝ちよ。ネコまっしぐら。

◆正解の言いかた

※個人へ

人が迷うくらいだから、おそらくお前が知っている正解は難解だ。それは知恵の輪のようなもので、「捻って引っ張って噛み合わせて捻って、つまんで捻った後にまた引っ張れば解けるよ」と言っても伝わるわけがない。そもそも知恵の輪を解く必要が無かったりもするんだけど、知恵の輪を手放すことには痛みが伴ったりする。

だから、段階を踏ませることだ。

いっぺんに片付けさせようとするのは横暴というか、思いやりが無い。解けるまでにある程度のコストがかかるのは致し方が無いのだ。

そんなもんで、「じゃあ、わかんないけどまずは~してみてはいかがか」的な言い方をするべき。なるたけ早く正解にたどり着けるような道筋に乗せるのが好ましい。「わかんないけど」は全てが分かっていたとしてもつけておこう。何かが緩和されるから。

そして、変に解釈されないように気を配ること。より細かく段階を踏むこと。思わぬイミフ行動をとったりするよ。

相手がうまくやったとして、自分の手柄としないこと。なぜならキモいから。

いや…まぁキモいのもそうなんだけど、ダメなのは相手に頼られてしまうことだ。テメーは「2」という正解を知っていただけであって、「1 + 1」を正解できたのは相手だ。その努力を素直に褒めようよ。「自分は 1 + 1 を解けたんだ」って気持ちが芽生えたんなら、次の課題はもっとうまく解いてくれるかもしれないでしょ?

◆ドアホを説得するとき

どれほどお前が正しかろうが、正解でも正論でも説得のしようが無いです。諦めてください。

だから、まず「関わるか関わらないか」を考えた方がいい。関わることが自分にとってプラスになるかどうかを考えなければならない。

「プラス」って言っているのはつまり、そのドアホを助けてあげたいと心から思うのであれば、どうあっても助けないといけない。金とかそういうアレの話じゃない。

ドアホを説得することは不可能であるから、できることは被害の軽減だ。地雷を踏まないように誘導すること。しかしアホにも種類があるわけで、被害の軽減に「これ」という方法はない。

ただひとつ道を違えたドアホを救う方法は、人間関係を手放さない事だ。相手がどういう生き物なのか知ること。ひいては相手を思いやること。そして何より、自分は正常でいること。他人と一体化することはすなわち対象との人間(的)関係を手放す行為だ。一線を画していなければならない。

帰る場所になれればそれがいい。しかし家族であっても恋人であっても、誰かの帰る場所になるなんて普通は無理だ。「帰る場所になれた」なんて思い上がっていたら帰ってこないまま死んでしまったり。

◆騙す

しょうもない嘘で騙されると、人は会話の主導権を明け渡してしまう。

泣き散らしている女子供を騙すと、なんかテンションがキュワーと上昇して、ワキワキする。

▼簡単な騙し方

  • 「ちょっと落ち着きなさいよ」とか言いながら
  • 「甘いものを食べるとブドウ糖で落ち着くんだよ(適当)。知ってた?」と落ち着き払った感じにキャラメルを渡せば
  • 受け取って包み紙を剥がそうとするので
  • 「それ紙も食べられるやつだよ」というと
  • そのまま口に放り込むので
  • 「嘘だけど」という

これで騙せる。泣いている子供二名、泣いている年上の女一名を騙した実績がある。ただし、泣きそうな男子高校生は騙せなかった。

※男も騙せるか試したいのだが、そもそも泣いてる人にそんな遭わないし、今はキャラメル常備していないから不能。

騙せなかったとしても、迷路から剥がせる。こっちの話を聞くようになるし、甘い物を食わせると落ち着くというのも実際にある。口がモゴモゴするから話を聞くようになる。正解を頭に入れこみやすくなる。

◆結論

  • よく聞く
  • 話の要点を捉える
  • 不都合な情報の誤魔化しを看破する
  • 正解を見つける
  • 正解の刺し方を心得る

上記を備えていれば占い師にでもなれると思う。聞いていない情報でも想像つくし、相手の言いたがらないことも聞けるし、相手がどういう筋道を辿るのかが分かる。

そして女と子供を正解で説得することはかなり難しいと思っておいた方がいい。彼女/彼らは「理論」「道徳」「客観」以上に権威とか神秘とか多数決に説得されるものだ。だから小細工で騙すと話を聞くようになる。かたや、野郎は正解どころか正論ででもズタズタにボコせば黙る。それも最後の手段だけど、説得は割に楽。

占い師は神秘と権威の塊。だから「正解だったのに、説明してもうまくいかなかった」っていう人は占い師になれればいいですと思ってこの記事を書きました。

嘘です。ただなんとなく書きました。