どうも僕です。
職業ポエマー(大嘘)として自由律俳句を四句こしらえてきたので無料で配布する。貴殿らNEETも自由律俳句を執筆して路上で販売し、スターダムに駆け上がってみてはいかがだろうか。
小生入魂の俳句、とくと御覧じろ。
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案件はあるが
人がいないな
夏季休暇はとります
俺
▼選句者の評価
人員不足の諦めと、その中で花開く”強さ”を感じます。タスクではなく「案件」であることから、プロジェクトの危機ではなく、単に機会損失が発生している様をみてとれます。夏季休暇を利用して旅をし、優秀な若手を雇用してくるのでしょうか。してこないでしょう。してきたら笑うわ。
(9 / 10点)
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健康な時に貼る冷えピタ
俺
▼選句者の評価
発熱した際に利用されがちな冷えピタを、健康な時に貼ったらどうなるのだろうか。ごく小さな贅沢ではありますが、そこに幸せを感じている小市民感に好感が持てます。
(5 / 10点)
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犬とか飼ったら
すごい可愛がるわ
俺
▼選句者の評価
誰向けの何アピールなんでしょうか。鼻につきます。しかし、心からの言葉であることが読み取れますし、そこまでいうなら犬を飼ってみて欲しいものだと、挑戦させてみたくなる無邪気さを感じます。
(0 / 10点) ※季語がないため
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カーペットをはがして食べる
俺
▼選句者の評価
急に知性が失われた自分自身を表現豊かに描写しています。果たしてこの先どこに向かうのかという発展性、カーペットを食すという意外性から人間のもつ未知の可能性を感じざるを得ず、不思議と涙が零れます。
(2 / 10点)
◆以上
いかがだっただろうか。無論、はじめからこのような高いクオリティの作品を生み出すことはできまい。日々の暮らしに目を向け、季節の移り変わりを敏感に感じ取ることが肝要である。
日本国に生まれた以上、死に際して俳句のひとつでも読むべきである。死にぎわになって突然に俳句を読む必要を思い出し、あたふたしたまま逝去される御老人を幾度見送ってきただろうか。そういった事態に陥らないためにも日々創作の道を精進しなければなるまい。
貴殿らの文筆活動が実り多きものであることを祈りながら、ここで筆を置くこととする。
了
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