おおむねつまらなかった。
※2021/12/21まで公開
◆つまらないと言っていいのか
「女芸人はつまらない」みたいな主語の大きい言説あるけど、あえてそう言いたい。「観て笑えなかったから女芸人はつまらない」とかそういう話じゃなく、いろいろ考えた結果やっぱり女芸人はつまらない。という、憂い。
バラエティでみる女芸人は面白いことも多々あるし、THE Wでも十分面白い人らいた。
でもまーつまらない。落胆している気持ちわかるでしょう。
その背後には「そもそもの競技人口が少ない」というのがあるかもしれない。女性がお笑いそんなにやってないんだから、上澄みを掬っても純粋なものが取れてこない。政治の場も同じ。女性競技人口が少ないので品質が高いのを持ってくるのも難しいはずだ。
ネタを披露する機会も少ないんだろうか。回数こなさないと賞レースとか出ていられないと思うんだけど、あからさまに洗練されてないネタが多く思えた。
▼詳細なつまらなさ
「面白さがゼロ」ということじゃなくて、たとえばキングオブコントとかM-1の面白さに慣れてしまうと「こいつら何をしてんだろ…」と思う。
そういう意味で絶望的につまらない。
少し楽しくあるが、競技に出せる品質じゃない。「あっこれ面白さが無いぞ?」みたいな違和感とかないのか?自分でやってるとわからなくなってくるものなんだろうか。
エンタの神様とか爆笑レッドカーペットで観せられるんなら文句もない。でも女芸人No.1を決める場であんなままごとされちゃっちゃあガッカリしますわぁ。
M-1でもKOCでもR-1でも、何回も何回も戻して観直したくなる瞬間が沢山あった。THE Wでは存在しなかった。
▼俺が男だからか
女から見たTHE Wは総合的に面白かったのか。俺が見たM-1は女にとっては面白くないのか。
◆あまい
審査員があまい。明確に指摘できるほどつまらん原因が丸見えの芸を、あろうことか褒めちゃってる。「つまらない」と言ってはいけない雰囲気になってる。女子供扱いしてる。それは女芸人を舐めすぎでは?叱咤激励しろよ。
M-1であれば観ていて思った違和感を審査員がちゃんと拾ってくれる。共感できる。助かる。
コントとか漫才とか絞ってないので評価の基準も難しいんだけど、それにしても笑えないものを褒めている。共感できない。
つまりそれ、真剣にやってる人からして「出たい」と思えないんじゃないか?業界の信頼を損なってるんですよ?
◆評価システムおかしい
イチゼロで評価させるのはおかしい。100点配点でいいじゃん。だれを優勝させてんだよ。
◆個別評価
▼ヨネダ2000
アイデアもよくてキャラも良くて面白かったけど、くどすぎる。ドスコイについても一旦ツッコんで、観てる側との合意を取ってほしかった。
テレビやらの露出も少なかろうし、気持ちの準備を客に与える必要あったでしょう。コンセプト自体は間違ってなかったはずだ。
ずっとボケ続けられてツッコミがないので共感できないし、ボケ続けるんだとしたら「強制的に笑わせる圧」みたいな混乱が足りてない。テンポが悪くて間延びしている。ドスコイの外で始まってそのまま完結してるボケとか要らないにもほどがあるだろ。
ドスコイをもっと活かせよ。ドスコイにルールを増やしてもよかったと思う。
やりたいことはわかるんだけど、二人でやってもしょうがないネタだ。二人でやるという制約を生かしきれてない。
▼紅しょうが
面白いし極めてちゃんとできてるけど古い。いやいいんだけど、賞レースでやるか?
まぁまぁウケるネタではあろう。でも何かを賭けたネタだとは思えない。血肉が練りこまれたネタには見えない。改善の余地もある。主にツッコミ。目線とか語彙とかテンションとか見直したほうがいいんじゃあるまいか。
▼茶々
糞ほどつまらん。わかりづらい。くどい。どの場でやろうともつまらない。帰れバカ。
▼TEAM BANANA
面白いけど、紅しょうがくらいの面白さ。停滞していて、アップデートされていないように思える。冒険できていない。昔のM-1と比べても面白くない。どういう感覚で漫才やってんだろう。
最新を取り入れるとか他の芸人から学ぶとかしないんかな。
▼オダウエダ
発想がいい。ハツの就活はすげぇ面白い。面白いんだけど、ピークがハツの就活にあったっていう悲しみ。
二つ目以降が予想つきすぎて、予想つかなかったんだとしても変化が小さすぎて前回を超えてこないから駄目だ。「ある理由で面白いもの」を提示したとき、同じ理由で面白いものを二回以上繰り返しちゃあかんでしょ。
▼天才ピアニスト
面白い。設定が面白い。キャラがいい。間の取り方がうまい。
ドアに対するツッコミの放置がちょい気になった。序盤であと一度だけ開け閉め忘れをツッコんでほしかった。そこで俺は気持ち的に乗り切れず、以降信頼できなかった。
で、たとえば天才ピアニストとAマッソ以外の芸人でいえば、「ゾンビ映画」だけでネタ作ってたと思うんすよ。天才ピアニストの優れていた点は「ドアの開け閉めチェック」という機軸を導入したことだ。とても素晴らしい判断だと思う。
▼女ガールズ
ここは舞台じゃねぇんだよ。という。しょうがないところだと思うが、全然こなれていない。芝居がかりすぎている。筋が悪いわけではないが、スムーズにするだけでもっと評価高いとは思う。
イジりだけってのも見ていてつらい。少しいたたまれない気持ちになる。
小ボケに対するツッコミが大きすぎる。ツッコミも長すぎる。ボケにもツッコミに愛がないように思える。罵倒っぽく聞こえてくる。
あと、こいつらに限らんのだけど、前を見なさすぎる&つまらないお笑い芸人はもうちょい前を見たほうがいいと思う。取り残される気持ちする。前を見なくても完璧に成立してる面白い漫才が多いから勘違いしがちだけど、基本的に体は正面向いてたほうが間違いないんじゃないかい。コントであっても客席向いてセリフ言ってることくらいあるでしょうよ。エンジンかかってきたんなら気にならないけど、ウケてないのに互いに見合って漫才されてるのは悲しい。
▼ヒコロヒー
おもんな。面白くない。笑いのコスパが悪い。最初の笑いまでが遠すぎる。面白さ×時間のグラフを作ったらずっと低空飛行してる感じだ。
大きな笑いがなくても退屈させずに強く興味を引きつづけることが出来たりもするけど、それも別にヒコロヒーには組み込まれてなかった。
状況説明を口ですることって終わってる。小説でも漫画でもアニメでもゲームでも駄目だわ。
引き込まれない。噛んでるし。工夫もない。緩急もない。オチも弱い。
設定が弱すぎるし、前提が弱すぎる。見ての通り何も広がらないネタになったわな。設定をもうちょい無茶にするか、半分あたりで急激にハンドルを切る必要あったんじゃないの。
「バカな真似」を全然する気ないように観察された。一番ダサいやつな。
▼スパイク
つまんねぇ。何してんの?何しに来た?
▼Aマッソ
面白い。ツッコミがしっかりしているので安心して観ていられる。進行にも筋が通ってるのでスっと飲み込める。
が、客に暴言を言えるまでの段階は踏めてなかったように思えた。セリフもまだ面白みを含ませられる余地残ってるよな。
▼Aマッソ2
ほかのスクリーンネタも観たことあったが、これも普通に面白い。練習頑張っただろうなぁ。
「ペイズリーや」「は?」が面白い。でもちょいペイズリーからが長すぎた。そんな面白くないことも惰性でやってしまっていた。
▼天才ピアニスト2
面白い。演技力があるし設定がうまいわ本当に。
「糸こんが家にあるってどういう状況?」みたいな、細かいところをツッコんでくれるのが嬉しい。
提示されている世界が明らかにおかしいんだけど、客を巻き込むのがスムーズでよい。それ以降やってることにも一定のリアリティがある。
もうひとひねりしてトドメさしてたら有無を言わさず勝ってたな。みっつめから爆発させる必要があった。隙があった。
Aマッソもだけど、平場のコメントがうまい。機転が利いてる。
▼オダウエダ2
実はまぁまぁ面白いと思う。つまらないけど。まったく優勝ではないけど。途中で飽きた。
仕込みのひとつひとつについて連続性がなくて、ぶつ切りになってる印象がある。ものを出して説明してストップしてっていうのを繰り返したところで、そんなに盛り上がらんのではないかい。
あと、カニのストーカーではないよな。カニのストーカーと言いたいのであればカニをストーキングしていなければならなかった。
◆結
これで一千万もらえるのはすげぇなって思う。
あとM-1って本当にヤバげって改めて認識した。あんなに面白いのは良く考えたらおかしいわ。今週末が楽しみです。
◆余談
※2021/12/19まで公開
いやーめちゃくちゃ面白かった。ちょいまえに流行ったグループであっても、ちゃんと進化して新しく仕上げてきているのが目に見えて分かった。すごい。感動した。弱点が解消されて面白くなっていた。
「えーーー!面白くなってるーーーー!」って思った。ZAZYですら進化してた。ありがとう。そしてプリマ旦那はいつのまに改名したんですかとも思った。
女芸人でいえば、Dr.ハインリッヒがメチャ面白かった。全部が巧かった。THE Wとか目じゃない。生ガチャピンがコーナンのガレージで流しそうめんの竹を下から叩いて音色が違うっていう感想を述べたところで腹抱えるくらい笑ったわ。なんであの悪夢じみた会話をストレスなく聞いていられるのか、しかもあんなに面白いのかっていうのは研究のしがいありそうっすね(適当)
3時のヒロインは面白くなかったよ。3時のヒロインだけ、あの番組で面白くなかった。
うん。
あとこれはあまり言うべきではないけど、bilibiliってサイトを掘ればお笑い番組は大抵みられる。うまく使え。
じゃあな。
コメントを残す