仕事であってもプライベートであっても、文字ベースでのコミュニケーションを強制させられる。

仕事で文字を書くんなら量も多い。コミュニケーション回数が多いし文字数も多い。たいへん。

かつてはEメールとかいう欠陥ツールを使ってコミュニケーションしていたことと思うが、最近はTeamsだのSlackだのDiscordだの、もうちょい手軽に使えるツールが発生している。それらが無いともう仕事むり。

便利なツールではあるが、その上でなされるコミュニケーションには個々人で精度の差が出てるわ。だからチャットツールを使う上でのコツを伝授する。読み終わったんなら燃やしてくれ。

◆手元を見ずにタイピングする

これが全ての基本。骨子だ。すべてはここに回帰する。

タイピングするのにいちいち脳のパワー使ってたら、狙った文章書くためにメチャ時間かかっちゃう。

人間は基本的に視覚情報を一番の頼りに生きていて、視覚情報の処理にはそれなりの計算リソース必要っす。画面見てキーボード見て画面見てキーボード見て…って無理。キーボードを見ながら文字を入力してはいけない。キーボードを見るな。タッチタイピング(ブラインドタッチ)しろ。

キーボードと睨めっこしながらタイピングしてたら、そりゃ文字書くの嫌になりますわ。さぼった文章になるわ。「もうこれでいいや」になるわ。

頭で思ったことをボロロロロって指から出力できないと何を書こうとしてたか分からなくなったりするだろ。それが嫌で俺は22歳にしてタッチタイピングの練習を開始し、1年で80%の精度にし、更に今までかけて99%に仕上げてきたんです。

練習しろ。指がへし折れそうになっても血管切れそうになってもキーボードを見てはいけない。

脳のリソースを「どのボタン押せば狙った文字が出てくるかゲーム」に使ってはいけない。誰もそんなゲームしてない。

◆推敲

一回書いたら読み直すのは当然。黙読し、誤字脱字を修正しろ。誤字脱字や「てにをは」の間違いが読み手にかける心的負荷は意外と高い。つまり心証が悪い。

そして、ある程度整えて「送信する」と思ってから、さらに最低でも一箇所は無理にでも修正しろ。

◆ただしいことば

ビジネスであれば、ら抜き言葉にらを入れろ。

「近ずく」とか書くな。むしろそれどうやって変換したんだ。わけわからん。「近」「付く」だから「ちかづく」です。

敬語を正しく使え。より好ましい敬語を使え。

「言われた」ではなく「おっしゃった」だし、「食べられた」じゃなく「召し上がった」だし、「了解しました」ではなく「承知しました」だし、「お聞きした」ではなく「伺った」だし、「言った」ではなく「申し上げた」です。

「思います」を「存じます」にするのも、まぁあり。

「なるほどですね」とか、無教養が丸出してんよ。「なるほど。承知しました。」「理解しました。ありがとうございます。」とかで問題ないわ。

面倒だろうけど、やっておけ。「こいつは大丈夫な奴」ランクが上がるから。

◆相手を思った書きっぷり

お前の送ろうとした文章を「急に受け取った人」「気持ちの準備なく受け取った人」の視点から読み、ひとつ良くした文章を相手に与えろ。それを継続しろ。

スレッドへの返信であっても、「その返信を読めば秒で経緯を思い出すことができる」ように、分かり切った情報であっても再確認するように書いておけ。

◆辞書

よく使う文字はIMEの辞書登録しろ。例えば「◆」を「sk」という読みで単語登録しておけばすぐに◆を呼び出せる。「※」は「km」だし、「⇒」は「mg」。

◆こういうの。。。

「、、、」とか「。。。」はアカン。めっちゃ腹立たしいから。斜に構えた感じする。真面目にコミュニケーションやってないような印象を少なくとも俺に与える。

「!」も「…」もなるべくなら避けたほうがいい。使うことも多いけどな。信頼関係ない人同士であれば「!」とか使いたくなる気持ちもよくわかる。

でも基本的に使わんでいい。

◆構造化

  • 箇条書き(リスト構造)を使え。

何かを伝えねばならん時、この文章、あるいは文章の一部分をリストにできないかと一回考えろ。

リストじゃない構造化でいえば、見出しや段落を作れ。このブログみたいに「◆」で見出しをつけてもいい。見出しがあると書くことが纏まるし推敲しやすいし、読むほうも混乱しない。

複数の質問に回答するときは、相手の言ったことを引用して回答しろ。たいていのチャットツールでは、半角の「>」で書き出せば勝手に引用になる。

リッチじゃないエディタのツールであっても「>」から書き出してあれば「この部分は引用なんだね」とわかる。

◆視認性の高いアイコンつけろ

チャットツールのデフォルトのアイコンは、誰が誰だかわからん。これ書いたの誰だって判断するための0.5秒を相手に負担させてしまう。脊髄でわかるアイコンをつけろ。

◆スレッド切れ

話題ごとにスレッドきれ。話題変わったらスレッド移れ。ひとつのスレッドで100とか会話すんな。可能であればスレッドに大見出しをつけろ。

◆質問を閉じろ

Yes/Noの質問とか「この中でいったらどれがいいですか」とか、そういう閉じた質問になるように心がけろ。

自分が何を求めてんのか明確化しろ。

相手の言っていることがよくわからない場合については、相手の言おうとしていることを汲み取るのをある程度諦めろ。考えうるケースをこっちから出してやれ。「こういうことですか?あるいはこういうことですかね?」といった風に。

よりよくするのであれば、選択肢のメリデメを付記しろ。

◆スクショ

百聞は一見におかず。矩形でスクショとれるショートカットがWindowsでもMacでもあるから、それ使え。

◆多少崩せ

相手と合意し、崩せるとこは崩せ。できることなら導入時にルール化しろ。

  • メンションは敬称略でOK。
  • いちいち「お疲れ様です」とか「お世話になっております」とか書かない。
  • 好きなアイコンをはじめに設定すること。

みたいに。

◆通話しろ

複雑な会話、画面共有したほうがどう考えてもはやい会話はもう通話しやがれ。通話を嫌がるな。

無駄な同期的コミュニケーション(通話)をするべきでないというだけで、通話自体は便利なコミュニケーションだ。

対話している片方の知能が低い場合、チャットでのコミュニケーションは空中戦になる。サボらずに通話して終わらせろ。

通話して合意した内容はまとめて書き込んどけ。あるいは書かせろ。

◆禁じ手

▼絵文字

純粋に要らない。要らないだけならいいんだけど、絵文字がついてないときに深刻な雰囲気が漂っちゃう。

簡潔に書くと突き放した印象になるときもある。そういう場合は前進する一言を付与しろ。寄り添う一言を付与しろ。つけられる一言があるか少し探せ。

▼呆れているような態度

「そんなん常識でしょ?」みたいな書きっぷり。無視されて終わり。俺は無視してる。本人から無視をとがめられたとき「ムカついたんで一旦無視して、そのまま忘れてました。」と言えば相手は直してくれる。俺はそうだった。

口で言うのと文章で出すのは違う。

◆結

わかったか。気をつけろ雑魚。

以上。