敬語でのやりとりを嫌っているわけではありませんが、メールやブログなど、ことネット上では敬語の構築をつらく感じます。できることなら全てタメ口で済ませたいと常々思っています。

知らない方とコミュニケーションをとるときは、敬語を使わねばならないという暗黙のエチケットがありますね。その、敬語で文章を構築するという時間の無駄を恨めしく思います。

このブログは基本的に口語で書かせていただいておりますが、それを敬語で統一しようと致しますると、なほ憂しと思いつつなむありけります。どうしても表現の幅が狭くなってしまいます。

そこで今回は、敬語を使用するデメリットについて皆様にお伝えさせていただければと思います。よろしくお願いします。

◆下ネタとの相性

一番初めにこれを挙げるのもどうかと思いますが、敬語で下ネタを話しますと、許されざるスケベが生じてしまいます。

同じ表現をそれぞれ比べてみましょう。

★口語

昨日、バファローベルのこと考えながらオナニーしたら思いのほかいっぱいでた。

★敬語

株式会社 電波ゆんゆん 田中 太郎さま

お世話になっております。株式会社 積乱雲やんやん 鈴木です。

昨日のマスターベーションの件でご連絡を差し上げました。

事前に通達させて頂いておりましたが、定刻通りバファローベル様の事を想いながらマスターベーションを実施いたしました。

動画を眺めながら、左手によって持続的に陰茎を刺激しましたところ、当初想定していた量を上回る多くの精子がでました。

以上です。よろしくお願いします。

鈴木

このふたつの表現を見比べますと、やはり敬語のほうを気持ち悪いと感じます。

私は下ネタが大嫌いですから問題は無いように思えますが、底辺クソブログに来訪する読者様が何よりもまず下ネタを求める以上、否も応もなく下ネタを書かざるを得ないのが現状です。私は書きたくもない下ネタを書かされて、世間での評価を落としています。昨日、塩おむすびを食べていたらなぜか涙が零れたのは、あなた達のように無責任な人々から下ネタを強要されているからです。これ以上私に下ネタを求めることは断じて許されません。私は断固として闘います。何と言われようと私は金輪際下ネタを書きません。神に誓います。

◆表現の幅

はい。えぇと…

文章を読む上で、リズムというものが非常に重要となります。敬語ですと語尾は当然「ですます」が基本となりますので、文章にくどいイメージが発生してしまいます。リズムが失われるため、読むのに体力を必要とします。

口語ですと「かっこっこんっかっこん。」というリズムで表現が可能であっても、敬語ですと「かんます。こっこんです。かっです。こんます。」のようになってしまいます。

また、敬語に紛れ込むと違和感を生ずる表現、語彙も存在します。口語であればどのような語彙でも含めることが出来ますし、語尾が「だぜ」でも「ですなw」でも「にゃん💖」でも、好きなようにできます。敢えてですますを語尾にしてもいいでしょう。

語彙が足りなくなるので、読んで楽しい物でもなくなりますね。絶妙なニュアンスを伝えることも、時に不可能です。

◆時間

敬語で文章を書くことは云わば縛りプレイのようなものです。口語であれば秒で書くことのできる表現であっても、いざ敬語に整えようとすると時間がかかるものです。

◆文章力の漏洩

敬語での文章構築は、まさに文章力が試されます。しかし、フリースタイルでもどうせ試されます。

◆億劫

書くのが辛いです。今まさに書くことが辛いです。助けてください。口語は書いていてとても楽しいです。楽しくない気持ちで文章を書きたくありません。より楽しくなることのできる文章を書きたいと思います。

テンションも一向にあがらないため、本当に出したかった言葉が出てこないかもしれません。書くたびに敬語として正しいかをチェックしなければならないので、頭が冷えてしまいます。多少狂っていた方が味のある文章を綴れるのではないかと思います。

◆結論

英語圏では敬語も何もありませんから、「Hi」で挨拶をすませることができます。「このひとには敬語で話すべきだろうか。どのタイミングでタメ口にすればいいんだろうか。あーやばい。漏れそう。」という悩みも、恐らくはないのでしょう。

しかし、もちろん敬語のほうが書きやすい場面もありますし、「敬語がままならない」という一種の評価基準が人間関係の事故を防いでくれることもあります。敬語だけですとやはり表現の幅は狭まりますが、日本語全体で言えば敬語もまた多様性の一つですね。言葉は道具ですから、時と場合に応じて巧く使いこなせるようになりたいものです。